こびとの靴屋さん
こびとの靴屋さんの話を知っていますか?
子供の頃、寝る前に必ず母がお話の本からひとつお話を読んでくれました。
もう絶版になってしまっていますが、「おはなし12ヶ月、12月の巻」っていう本です。
母がこの本を処分してしまったので、今では読むことが出来ません。
(十数年前に調べたら日比谷図書館に蔵書がありました。今でもあるかな?今度調べてみよう)
その中に、こびとの靴屋さんのお話があって、とても好きなお話のひとつでした。
私の覚えているお話はこうです。
とても人のいい勤勉な靴屋の夫婦がおりました。
でもとても貧乏で、とうとうあと一足の靴を作る分の皮しか無くなってしまいました。
夫婦は心をこめてその皮で靴をつくりはじめました。
夜も更けたので、途中で作業をおしまいにして就寝すると、翌日の朝、とてもすばらしい出来で靴が仕上がってました。
その靴はとても丁寧に仕上げられている上、羽のように軽いのです。
夫婦は驚きましたが、その靴を店に並べると、とても高値でその靴が売れました。
おかげで、夫婦はまた新しい靴の材料を買うことが出来ました。
その材料を使って、夫婦はまた心をこめて靴を作り始めました。
夜が更けたので、作業を中断して就寝すると、また新しいすばらしい靴が出来上がっていたのです。
その靴も高値で売れて、新しい靴の材料を買うことが出来ました。
夫婦は不思議に思って、ある晩、寝たふりをして、様子をうかがっていました。
すると、小さな小さなこびとさんが数人でてきて、作りかけの靴をすばらしい技術で縫い上げていたのです。
しかし、そのこびとさん達はみんな裸でした。
なので、夫婦は、こびとさんたちに小さな小さな靴と、小さな小さな服を縫って、置いて、また寝たふりをしました。
すると、こびとさんたちがいつものように出てきて、靴や洋服を見つけて、大喜びして身につけました。
小さいときの記憶なので間違っている所も沢山あると思います。
それに、このあとこびとさんと夫婦がどうなったか良く覚えてません。
たしか、お礼に洋服と靴を作ってあげたら、もうこびと達は現れなくなったけど、それまでの売り上げで、夫婦は靴屋さんを続けていけるようになって、とても幸せにくらした、というものだったような。
今、ふとこのお話を思い出したので投稿してみます。
今度またこの本を日比谷図書館で探してもらってみよう。
あったらとても嬉しい!